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星の墓場

星矢再熱。腐です。逃げて! もはや脳内病気の残念賞。お友達募集中(∀`*ゞ)エヘヘ

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オペラ座の怪人:4

2,
 俺が海龍となった翌年、サガが行方知れずとなった。
 アテナ軍の動向を探るために足を踏み入れた聖域で得た情報だった。
 次いで射手座の黄金聖闘士アイオロスが反逆罪で誅殺されるという大事件が起こり、聖域は混乱の渦中にあった。
 何だかおかしい。
 不自然だ。
 教皇に選出されたアイオロスがわざわざ反旗を翻す?
 危険を冒して十二宮を登り、教皇の間を覗いてみれば案の定……
 仮面で顔を隠していようが、俺にはわかる。
 あれは教皇シオンではない。
 サガだ。
 サガが成り代わっている。
 周囲を固めるのは、訳知り顔の山羊座、蟹座、魚座の三人。

(なんだ。二人で聖域を支配しようと持ちかけたのを一蹴したクセに、結局、自分でやらかしてるんじゃねーか)


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オペラ座の怪人:3

 さて。
 実の兄に愛想をつかされた俺は、何度も溺れかけて生死を彷徨うハメになる。
 脱出するつもりで砕いた壁の向こうで見つけたのは、海皇のトライデントと神を封じた禁断の壺。
 悪事を好むこの俺が手をつけないわけがない。
 眠れる海皇ポセイドンを揺り起こし、海将軍の一人と偽り海界での地位を手に入れた。

「やったぞ! 俺は自由だッ!!」

 海が天井として広がる海底神殿の真ん中で叫んだ。
 ……が、しかし。

「………………誰もいねーし……」

 声が反響しても、人っ子一人出てきやしない。
 そもそも気配すらまったく感じられない。
 試しにあちこち歩き回ってみたが、人間どころか生物の影も見当たらない。
 岩に付着した珊瑚が生き物といえばそうなのかもしれないが……
 そして天を仰げば、魚の群が遊泳しているわけだ、が。


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オペラ座の怪人:2

 翌日、いつもと同じ時間にサガが留守にする時間が変更されたことを知らないチビが俺を捜して双児宮に現れる。

「良くきたな」

 “サガのフリをしたカノン”を演じるサガが迎える。

(気づけ、気づけ、チビスケ……!)

 俺は扉の奥で声を聞きながら、祈りにも近い願いを心の中で繰り返していた。
 気づいて欲しかった。
 俺がサガでないと見破ったように。
 サガが俺でないことを看破して欲しかった。
 人を個人たらしめるのは、他人だ。
 他者が認識してくれなければ、自分が何者であるかを知ることが出来ない。

「……じゃない……」
「どうした?」
「う、ううん。なんでもないよ、サガ」


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オペラ座の怪人:1

人目を避けて隠れて生きるカノンてば、オペラ座の怪人じゃね!?と唐突に思ってみました☆
ラストとか全く考えていないのにいきなり見切り発進してしまったので、かなり心配ですが;
基本カノミロですが、展開によってはもしかしたら、黒サガミロとかサガカノ要素もあるかも……;
苦手な方は、お逃げ下さい(爆)


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我輩は、サガニャンである!

 我輩は、猫のぬいぐるみである。
 名前はまだない。
 大きさは、90cm。
 ショーケースのセンターを陣取っている、絶対的エースである!



「ママー、あれ買ってー」

 通りに面したショーケースのガラスに顔をつけて、子供が言った。
 そら早速、来たぞ!
 我輩を家族に加えたがっている、あのあどけない瞳!
 見ている!
 我輩を見ている!!
 ……と、思ったのだ、が……。
 買われていったのは、我輩の隣に飾られているヤツだった。
 ふむ。
 まぁ、そういうこともある。
 我輩はちょっと高値だからな。
 致し方ない。


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