201409/16 星のターラー:3 そして、彼は笑う。 0 俺に傷つけられたあの日から、アイザックは元々乏しかった表情をますます暗く凍らせていくことになる。 翌日からしばらくは俺を見かけると側にいる先輩海将軍の服を力いっぱい握り締めて、ぶり返す恐怖に耐えていた。 「ここ最近、よく懐いてくるようになりましたね」 「ホームシックで家族が恋しくなってきたんだろ」 「かといって帰すわけにもいかんぞ。もうその身は海皇様のものなのだから」 「帰りたいって失踪事件起こさなくなったんだから、大丈夫じゃないか?」 「…………。」 「どうした、カーサ? 珍しく無口じゃないか。黄昏てんの?」 「黄昏てねーし。つか、あのムスッとした小僧が懐いてきたって本気で思ってんのか、おまいら?」 「……どういう意味です?」 「いやぁ~。なんでもねっ。俺ァ、旦那に恨まれんのはゴメンだから、この件に関しては足抜けさせてもらうわ」 「はぁ? なんだ、それは?」 「……カーサ、何か知っているんですか?」 「知らん、知らん! 俺はなーんも知らん」 他人の心を覗き見る悪癖があるリュムナデスは、いち早く少年の変化に気づいたらしい。 しかし俺の意味深な笑みを見ると首をすくめてそそくさと仲間の輪から離れていった。 つづきはこちら [1回]PR
201409/16 星のターラー:2 そして、彼は笑う。 0 ※直接的な表現はありませんが、暴力+いたしてしまっているので、ご注意。 ※カノンがワルモノです(爆) ※カノザク⇒カノミロに落ち着きます。 つづきはこちら [1回]
201409/16 星のターラー:1 そして、彼は笑う。 0 久しぶりにポセイドン神殿に足を運んだ。 と、いっても俺の野望と共に海の藻屑となった海界の神殿ではない。 スニオン岬にある、観光客に人気のスポットのそこだ。 夕日に照らされて真っ赤に染まった海を遠く見つめる。 (……実際、どこまで知っていたんだろう、あの子は。いや、全て知っていたかな。悲しいまでに、聡い子だったから) 俺はあの子が求めた手を無情にも払いのけた。 あの子が俺に伝えようとしたことを理解しようともしなかった。 あの子は俺を救おうとしてくれていたのに。 それどころか…… つづきはこちら [1回]
201409/14 そして、彼は笑う~「ソレ」は闇に潜むもの。 そして、彼は笑う。 0 そう。俺は大丈夫。 何があっても大丈夫。一人で対処できる。 だって、しっかりしてて、強いんだから。 世の中、冷静に対処さえできれば、大抵のことは大したことがないんだって、先生がゆってた。 だけど、どうしてかわからないけど、時々、とても苦しくなるんだよ。 喉に何かが詰まったみたいになって、息を上手く吸えなくなる。 飲み込もうとしても、吐き出そうとしても、それは喉の奥に引っかかったまま。 苦しくて、苦しくて。 溺れちゃうって、怖くなるときが、あるんだ。 こんなときはどうしたらいいんだろう。 つづきはこちら [0回]
201409/12 北極光について。 そして、彼は笑う。 0 カノザクのつもりで書いているけど、普通にCPなしにしか見えない罠! 原作で色々と謎の多いアイザック戦。 崇高な理想を掲げて聖闘士を目指していた彼の突然の心変わりの理由、優しかったはずなのに貴鬼に対する非道っぷり。 間に何かないと急に人は変わったりせんだろっていう……(笑) 納得して自分の命と引き換えにした氷河を後からわざわざ恨むとも思えないし。 そして何故カノンの悪事を知っていたのか。知りつつ、加担していたのか。 その辺のモヤンを想像して書いてみました。 勝手にイメージ曲は、某エロゲーの魔王と踊れの「Silent Flame」と鬼束ちひろの「infection」です(;^ω^) この2つをずっとエンドレスしつつ、書いてました。エロゲはやったことないんですが、この曲はとても良かったので、皆様もゼヒ! つづきはこちら [0回]