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星の墓場

星矢再熱。腐です。逃げて! もはや脳内病気の残念賞。お友達募集中(∀`*ゞ)エヘヘ

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そして、彼は笑う~北極光

 今……。
 バイアンに続き、イオの小宇宙が感じられなくなった。

「……バイアン……イオ……」

 二本目の柱が崩れていく轟音が海界を揺るがす。
 戦争が、始まった。
 黄金十二宮を制覇した、桁外れの力を持つ青銅聖闘士が5人、ここ海界に踏み込んできた。
 その中に、俺のよく見知った人間が混ざっていることは、最初から知っていた。
 俺のところには誰が来る?
 出来るなら……お前が来い、氷河。
 俺はここにいる。
 お前が見つけ出してくれ。
 師カミュを越えたお前ならば、俺を止められるだろう。
 だが、俺も全力でもってお前を迎え撃つ。
 それでも氷河。
 お前は俺を討たねばならない。
 お前は地上の人々のために正義の拳を揮え。
 俺は……居場所をくれた仲間のために、孤独しか知らぬあの人のために、この命を懸けよう。
 例え世界にただ一人だとしても、あの人には味方がいたのだと……証明しなければならぬのだ、俺は。

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墓標~幸せの王子

 一年、一年、成長していく俺の体。
 一年、一年、遠くなっていく、お前との年齢と身長。
 一年、一年、近くなっていく、貴方との年齢と身長。
 一年、一年、遠くなっていく、二人がいた幸せの日々。
 俺は、今年、20歳。


 兄弟同然に育ったお前は、14歳のままで時を止めてしまったのに。
 強くて優しくて……清廉潔白だったお前。
 俺は何一つとっても敵わなかったものだから、お前の誕生日が来る一ヶ月弱の間だけ自分の方が兄さんなんだと主張して威張ってた。
 年の終わりにいつも柱に成長の記録を残した。
 互いに抜いたり、抜かれたり。
 いつもどっちが勝っても差は1cmで。
 体重までほとんど変わりない。
 まるで双子みたいだって、師が笑ったよな。
 少しでも勝ちが欲しくて、無理にパンを頬張ったりして。
 些細なことでも何でも競ったな。
 本当にくだらない事まで、全部、全部。
 でも互いの手を合わせて大きさを比べたときに、お前は残念そうに苦笑いして言ったな。
“きっと、最終的には氷河の方が大きくなっちゃうんだろうな。”

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