忍者ブログ

星の墓場

星矢再熱。腐です。逃げて! もはや脳内病気の残念賞。お友達募集中(∀`*ゞ)エヘヘ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

文庫版で原作を読み返す。



前半はよく練られていて、よく動いていてやっぱり今読んでも面白いです、原作。
後半に入ってくると、全く受身とらずに顔面から車田落ちばっかなんですが、前半のが一応、避けたり踏み止まったりしてくれる。
とくにポセイドン編は適当感満載で泣けます……十二宮戦前に比べて。
意外に多くの黄金聖闘士が十二宮編前からちょこちょこ登場してるんですね~!
ムウと老師とデっちゃんは覚えていたんですけど、シャカが十二宮前に暗黒聖闘士討伐にやってきてたとかすっかり忘れてて、「あーっ、そうだった! あった、この場面!!」って感動しました。
忘れてる場面に出くわすと新鮮で感動しますww
前々から出ていたけど正体?というか身分は明かされていなかった、老師・ムウ・アイオリアなどが後になって聖闘士の頂点である黄金の一人でした~♪っていうのや、以前に会っていたシャカと十二宮で再び一輝が相見えるとか胸熱の展開ですよ。
デッちゃんも因縁対決になってますしね!
こうやって事前に種まきというか仕込みしててくれるといざ戦いになると燃えるんですよね!!
上手いなーって思いました、改めて。


拍手[1回]

PR

夏コミ行ってきた~♪

すごいぞ、友人のサークルのお留守番ではなく、自分のために一般でコミケ行っちゃうなんて!
いつも買う物がないから、友人の付き合いでただ一緒に歩いているだけかお留守番役にいるだけなのに!
しかも沢山、本を買えました♪

なんと、「雑兵本」が売ってて、思わず中身も確認せずにソッコーでゲット☆
沙織さんが胸に黄金の矢を刺したままで、売り子をしてらしたwww
無理しないでね、沙織お嬢様!(笑)
1巻が既に売り切れで残念でしたが、見本として置いてあったラスト1部の無料本をもらっちゃったのぜー♪ わーいわーい。
他にも沢山(いつもほとんど買わない私にしては)手に入ったので、楽しみです(´∀`)
隠れオタクなので、家族が寝静まってからじゃないと読めないのがお預け状態で悲しいけれど……
早く夜になれ~!

11月のパラ銀も一般で参加しようと今から息をまいています!(`ω´)グフフ
パラ銀、行ったことないので、どんなカンジなのか既に楽しみで仕方がないYO! 待ち遠しい!!

(※たっぴ様、コメントありがとうございました。お返事は同じコメのところにあります。)

拍手[0回]

墓標~冒涜:2

「泥だらけではないか」

 内心、舌打ちをしながら、何でもないように大股で近づく。

「ちょっと……その……躓いてしまってな。汚れたし、そろそろ帰ろうと思っていたところだ」

 泣き腫らした顔を俯くことで下がった髪に隠し、傷ついた心を平静を装った声で隠して、ミロは俺の横をすり抜けた。
 見せようとしてくれないその素顔は、そこに眠る男だけのものなのか。
 長らく閉じたまま錆付いていた俺の心を根こそぎ奪っておいて、それでは……ズルイではないか。
 故人に妬いても勝てるわけがない。
 だが恨めしい。
 死してなおアイツの心を繋ぎ止めている水瓶座が。

 息苦しい。
 息苦しい。
 生き苦しい。
 焼かれる。
 妬かれる。
 焦がれる。

拍手[4回]

墓標~冒涜:1

「……花束」

 今は亡き兄の墓に足を運ぶとすでに誰かが花を添えてくれていた。

「一体、誰が……?」

 早朝。
 まだ辺りは薄暗く、また命日は一週間先であり、時期としても中途半端だ。
 おまけに雨まで降っている。
 何もそんなときに来なくてもいいようなものだが。
 添えられた花束を見下ろして、そう思っている自分も今、こうしているのだから、人のことは言えた義理ではない。
 しかし俺は咎人だ。
 許されたとはいえ、あまり我が物顔で聖域内を歩きたくはない。
 故にこの時間、この日を選んだのだが……
「……ゴールド、だな」

 懺悔し冥王との戦いにおいて命をかけて貢献したとはいえ、聖域に混乱をもたらし、多くの聖闘士たちを同士討ちにさせ無駄な血を流させた兄。
 本来ならば、他の聖闘士たちと共に躯を並べるなどおこがましい身だ。
 だが慈悲深い女神は全ての罪を流して下さり、こうして歴代の黄金聖闘士が眠る場所へ墓標を刻むことを許された。
 少し離れて並んでいる、兄と同じ罪を負ったキャンサーとピスケスの墓にもちゃんと花が添えてあった。
 黄金聖闘士の墓を全て見回ったわけではないが、兄、蟹座、魚座とくれば、おそらく続きは射手座、山羊座、水瓶座。
 そこにもおそらく同じように花が手向けてあるに違いない。
 生き残った黄金聖闘士の誰かが仲間のために祈ってくれたのだろう。

「裏切り者の愚兄にまで…………ありがたいことだ」

 小さく呟いたそのとき、軽い物音が耳に届いた。
 顔を向けると雨に煙った視界の先に見知った背中を見つけた。

「そうか。お前か」

 花を手向けてくれたのは。
 傘を取り落とし、金色の髪を濡れるに任せて墓石の前にしゃがみ込んでいたのは、

「……ミロ」

 辺りが薄暗いせいか、向こうはこちらに気づかない。
 いや、それだけじゃない。
 誰もいないだろうという俺と同じ先入観、それと……故人との対話に夢中になっているせいだろう。
 雨音のせいで気配や物音がまぎれているというのもある。
 かくいう俺も傘の落ちる音でようやく気づいたのだが。
 丸めて小さくなった背中はいつになく、頼りなげに見えて胸がさざめいた。

(……まさか……)

(泣いて……?)

 熱心に祈りを捧げる姿にも見えるが、落とした傘を拾うこともせず、ただじっと雨に打たれているそれは泣いているようにしか思えなかった。

拍手[3回]

墓標

墓 標

「聖戦から一年か。……早いものだな」

 花束を墓標の前に置いて、今は亡き友に小さく語りかけた。

 約一年前。
 嘆きの壁を破壊するために我ら黄金聖闘士はその命を散らした。
 地上の命運は星矢たち青銅聖闘士に託され、彼らは見事、女神軍を勝利へ導いた。
 冥府とは講和条約を交わし、女神は勝者側として此度の戦で失くした聖闘士の命を冥界から開放することを要求した。
 そうして俺は今、此処に在る。
 残念なことだが、聖戦前に死んだ者たちに関しては、条件を満たさず還ってはこない。
 ……むろん、目の前の冷たい墓石の下に眠る我が友も……

「氷河は元気にしているぞ。近いうちにきっと黄金聖闘士の資格を取るだろう」

 派手に破壊された十二宮の修復には手間取った。
 とはいえ、ムウの念動力がほとんど仕事をしていたもので、俺やアイオリア、アルデバランなんかはもっぱら兵士と一緒に雑用係と化していたのだが。
 ちなみにシャカは一番破壊したクセに手伝わない。
 むしろ手伝おうとすると余計におかしなことになるので、ムウに叱られて放り出されていた。
 こんなカンジで戦の後始末に追われてあっという間の一年だった。
 忙しさにかまけて、大学のレポート提出し忘れるし、そもそも出席日数もあれだし単位もその……でまさかの留年になった。
 ……ハハッ。お前が生きていたら、言い訳はみっともないぞ。なんて、イジワル言うんだろうな。
 そっと雨に濡れる墓石を撫でる。

「そんなワケで俺も色々忙しくて…………すまないな。会いに来るのが遅くなって」

 ……嘘。

 言い訳だ、そんなの。

 口から出る言葉と裏腹に、心の奥から否定する声が聞こえる。

 いくら忙しくても会いにこれた。
 ただ、避けていただけだ。
 忙しくすることで、来ない理由を正当化しようとしてた。

 本当は……
 …………本当は。
 勇気がなかっただけ。

 俺は頭を振って墓石の前にしゃがみ込んだ。

「お前がいないことを確認することが、」

 怖かったんだ、とても。

 どこにもいない。

 この世のどこを探しても。

 傍にいない。

 俺の隣にいない。

 在るべき者が、そこに無い。

 それを再認識してしまうのが怖かった。
  だから、此処には来れなかった。
 

拍手[2回]